財布の中を整理していて奇妙な感覚を持った。
10円玉の雰囲気が微妙に違う。
大きさもデザインも色も変わらない。
何故だろう。

手に取って合わせてみたら、
片方の側面にギザギザがある。
これにはギョッとした。
そう言えばかなり昔に見た覚えがある。
理由を知ろうとも思わなかったので、
すっかり忘れていた。
ギョッとしたのは、
その前日に対面した、
サブロクに感じた奇妙な違和感と似てたからだ。

そのうえで、
製造年を確認すると、
とんでもなく古いことが判明した。
ただ古いだけでなく、
昭和28年はSUBARUにとって忘れてはならない、
会社史上のメモリアル的な年に当たるからだ。
現在隣国が挑発的な侵略を繰り広げている。
ロシアによる戦争だ。
あの国は第二次世界大戦において、
実に卑怯なふるまいを犯し、
日本が無条件降伏後も歴史的犯罪を繰り返した。
ウクライナを他人事に思えない。

終戦後、
東洋最大の航空機メーカーは、
GHQによる財閥解体を命じられ、
四大財閥の中で最も過酷な分断を受けた。
その生き残りの中から、
六社が再び大同団結することとなり、
その母体となる富士重工業株式会社が設立された。
それが昭和28年、
今からピッタリ70年前の出来事だ。
そのきっかけは朝鮮動乱だった。
今に続く隣国の戦争によって、
アメリカを中心とした戦勝国は、
SUBARUに再び翼を担わせる決断を下す。
目が覚めたのだ。
この混乱の中で、
同じ道を歩んでいた二人の男が、
決定的な別れを遂げた。

一人は百瀬晋六。
東京帝国大学工学部航空学科卒業後、
中島飛行機株式会社に入社、
彩雲用に開発された「誉エンジン」の改造に携わった。
もう一人は中村良夫。
百瀬より一歳年上だが、
同じ東京帝国大学工学部航空学科に一年遅れて入学、
繰り上げ卒業して百瀬の10か月後に中島飛行機に入社、
同じ「誉エンジン」でも超大型重爆撃機「富嶽」用の開発に携わった。
百瀬晋六のその後は、
スバリストなら誰でも知る百瀬イズムの創始者であり、
今のスバルのクルマにも脈々とその精神は受け継がれている。
富士重工の前身となる富士自動車工業に於いて、
画期的なバスボディの開発からスバルP-1の完成と、
その天才的才能を十分に発揮した。
かたや中村良夫は、
その三年前の昭和25年に転職し、
他の企業で自動車開発に臨んだ。

その会社は、
戦争の前には、
このクルマを作っていた。

このクルマを蘇らせたのも、
SUBARUのキーパーソンだった。
それを動画で説明しよう。
このクルマに奇妙なオーラを感じたのは、
やはり根底に理由があった。
車検証では年式不明だが、
車体番号を調べるとデビューした年が分かる。
この年、
サブロクには受難が待ち受けていた。
長年に渡りサブロクが維持し続けた、
軽自動車月間販売台数トップ記録を、
発売からわずか数か月で奪い取った。
そのサブロクキラーはホンダ・N360、
そのクルマの開発責任者は中村良夫だった。
くろがねが破産して自動車生産から撤退すると、
彼は産まれたばかりのホンダに移籍した。
同じルーツの男による、
スバルへの果敢な挑戦だったが、
スバルは既に軽自動車脱却の野望を実現させていた。
このサブロクには、
スバル450のバンパーが付けられている。
当時はホンダも含め、
軽自動車しか持たない自動車メーカーは、
その将来に大きな不安を抱いていた。
スバルはこの一足先にスバル1000を発売し、
将来に向かって大きく羽ばたいた。
しかもホンダには無い、
衝突安全性能を意識したクルマ創りが始まっていた。
このサブロクはオーバートップ付きのデラックスだから、
当時の価格は37万5000円だったが、
強烈な販売不振の中でボーナス商戦を控え35万8000円と、
1万7000円も値下げされることになった。
物価指数で4倍くらいに上昇してるので
7万円以上の値下げをしても一向に売れなかった。
ライバルの速い安い広いに押されっぱなしの軽自動車から、
スバル1000に活路を求める姿勢は、
この時から始まって今の繁栄に結び付いたんだね。
興味深そうにサブロクを見入っていたのは、
マキタにお勤めの片峰さんだ。
サブロクの事も良くご存じだが、
このクルマの背景には興味を持たれた。

マキタは電動化で成長を続け、
役立つ商品が続々と生まれている。
遂に40Vのバッテリーを使った、
電子レンジまで誕生したと聞き、
犬酒場用のターゲットとして物欲が燃え上がった(笑)
電動化によって利便性が進んだけれど、
やっぱり内燃機の草刈り機も捨てがたい。
片峰さんのアドバイスで、
最終仕様の4ストローク搭載の、
マキタの刈払い機を購入したが、
あの決断は大正解だった。
使い分けがこれからも進むだろう。

今日も素敵なお土産を戴いた。
伝統の芋羊羹も、

最近のトレンドに合わせ抹茶仕様が誕生したようだ。
とても美味しくいただきました。
片峰さん、
ありがとうございます。

ステキなグリーン、
愉しみました。

愛機のグリーンも抜群だな。