
昨夜は陸斗を随分長い間、
誰もいなくなった工房で待機させた。
かわら版のスキームだけ作り、
パソコンの電源を落として階段を降りると、
陸斗が首を長くして待っていた。
鼻をデッキから突き出して、
顎をゲートのへりに乗っけてる。
「まだぁ~」
愛嬌あるポーズに思わず微笑んだ。
肉を持って家に帰ると、
まず荷物を陸斗号から降ろして、
所定の位置に戻した。
枯葉の舞い込んだ床をエアブロウして、
三か所に水を貯めたバケツを置き、
タオルを入れてカラダを拭く準備を整えた。
次に七輪を出して、
炭をガスコンロの上で焼いた。
概ね火が付いた時点で七輪に移し、
ヘアドライヤーで火種を育てる。
ここまでやって、
陸斗をデッキから降ろした。
もう午後10時近くなっていたので、
犬ゲレンデにはいかず、
少し散歩して「ワンツーワンツー」と声を掛けた。
簡単に排便する良い子だ。
健康状態も申し分ない。
そこで犬酒場の入り口に戻り、
脚を金タライに貯めた水で綺麗に洗う。
洗い終えるとゲートを開けて中に入れ、
リードの端っこを閂に挟む。
ここまで一連の習慣なので、
文句言わず待ってる。
なので、
タライの水を捨て、
手袋とスポンジを水洗いしてから、
門を開けて中に入る。
座って待ってる陸斗にオヤツを与え、
カラダを奇麗に濡れタオルで拭く。
オヤツもらったので、
律儀にじっとしてる。
だから、
綺麗に隅々まで拭くことができるんだ。
時計を見ると10時をとっくに過ぎていた。
ここまでで一時間かかっている。

普段なら次に御飯だけど、
一緒に肉屋に行ったから、
何かトッピングがあるはずだと期待してる。
ここで冒頭の犬酒場晩酌セットが、
キッチンからお盆に載って運ばれてくる。
七輪も安定してきたので、

クマチクで買った肉を取り出し、
着火用の網を奇麗な焼き網に取り換えた。
確かに丁寧な下処理が施されている。

「口に入れて噛んだら次々に解けるから、
大きな肉だけど簡単に食べられるよ」
なるほどね。
見るとその意味が良く解る。
丁寧な仕事だ。
ショーケースの中が見たくて、
クマチクに行く気持ちが良く解るだろう。
おおよそ一枚600円くらいなので、
二人と一匹ならそれほど高くない。
少し小ぶりな方を陸斗用にカットした。
スキレートにお湯を入れて、
肉を簡単に煮詰める。

で、
そのゆで汁ごとドライフードの上にかけ、
肉の横に大好物のヨーグルトを添える。
火傷しない様にマスターのご飯を冷ます間に、

飼主のトンテキを焼き始める。
弱めの火力なので、
良い塩梅に焼けていく。
小さい方が焼き上がった。
切り分けて食べながら、
大きな方を火力見ながら焼き続ける。

余分な脂が落ちて最高の状態になった。
ビールを飲みほして、
メインのドリンクを何にしようか迷った。
冷蔵庫の中に、
相模原の常田さんから戴いた、
七賢が眠っていた。
一度も味わったことが無い酒で、
白州の水が良い事は承知していても、
雲をつかむような「気持ち」で封を切った。

純米大吟醸なので線が細いかと思いきや、

書かれた通りの「強い旨味」を持っていた。
火入れしてあるとは思えない、
活力ある味の良さと、
モーゼル川沿いのワイナリーで作られたアウスレーゼを彷彿させる。
だから豚肉と相性が良いのだ。
これは思わぬ味の良さだった。
調べてみたら、
何百年も続く酒蔵で、
しかも伊那谷から分家して、
水の良い郷に落ち着いたらしい。
本家がどこかは知らぬが、
高遠城主から贈られた欄間が、
七賢の由来だと知り伝統を悟った。
常田さん、
ありがとうございます。
とても美味しく戴きました。
このクルマも強い旨味を持つ。

アウトバックも良い血統を持つ。
それはレオーネを創り出した血統に遡る。

日本にSUVの概念など微塵も無い時代から、
コツコツと創り続け、
世界的な戦略車として花が開いた。
上質な六代目が入荷したので、

早速ミセス大鶴の手で徹底的な清掃が始まった。

シートは取り外され床の隅々まで目が届くようになった。

後席のシートバックから順番に、
徹底的な除菌と汚れ落としが進む。

まずリンサーで表面の汚れを奇麗に吸い出す。

余剰水が流れ落ちない様に工夫して、
一定のブロックごとに念入りな清掃を進める。
順調に掃除と点検が終わったので、
気持ち良く走らせる事が出来た。
どうだい!
美味しくて、
とても楽しい走りを感じないか。

今朝のクリーンアップで仕上げ完了だ。
次のかわら版の目玉車になる。
トンテキに負けない味の、
純米吟醸酒みたいだね。

和の味を大切にした、
世界戦略車。
ぜひお楽しみに。
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