カスタードクリームの嘆き
2024年 03月 05日


田舎には無いらしい。
ちぇ!
基本的にシュークリームに、
ホイップクリームは邪道だと考えるので、

とてもじゃあないが感動できる代物ではない。
この価格じゃ当たり前か。

昔、
子供の頃に食べたカスタードクリームって、
今じゃ殆ど皆無だね。

一つには玉子の存在的変化に理由があるかな。
あちこち世界中に行ったけど、
つくづく思ったのは、
日本の鶏卵ほど安全な玉子はないという事かな。
玉子かけご飯が大好きで、
子供のころから食ってる。
だけど、
海外では生で食べるなど、
危険極まりないと言われた。
特にマダガスカルを訪れた時、
玉子の危険性は、
外観から鮮度が掴めない事だと言われた。
海外で玉子を生で食うほど馬鹿じゃないが、
日本の安全神話に慣れると大失敗する。
先進国のアメリカで、
鮭のルイベを食べて、
死にそうになった事があるからね。
ちょっと脱線したけど、
玉子の質が昔とは変わってきた。
これは断っておくけど、
どんなに野飼いしようが、
優良な餌を食べさせようが、
昔の玉子は今ではもう絶対に作れない。
それは日本が変わったからだ。
それを形成する日本人そのものが変わったからね。
許されて当たり前のことと、
絶対に許されないことが、
あいまいあやういあやふや!
安全で均質で保存食として優れる代わりに、
昔のような強くて脂ぎった血混じりの卵黄や、
ゼリー状に絡みつく卵白など見なくなった。
カラザもそうだ。
ひも状でご飯にかけると舌触りが悪く、
取り除こうとすると「体に良いから食べろ」と言われた。
いやいや食べたけど、
今じゃそんなカラザなどない。
この半世紀でありとあらゆるものが、
均質化高効率化され、
社会的品質すべてが大幅に向上した代償として、
濃い味がすべて喪失している。
敷島パンのクリームパンが大好きだった。
あのカスタードクリームの味、
神の存在だったね。
パスコを名乗り東京進出してから、
あの頃の神々しさが一切なくなった。
ジャムぱんも最高だったなぁ。
結局、
食材の品質は向上しても、
物の本質が希釈化し、
「美味しかった」味の復活が不可能となっている。
それは正に今クルマの世界にも真正面からっ立ちはだかっていて、
「あの美味しさ」を知らずに育った日本人が増え、
均質化と高効率化は神の存在だが、
味に関しては「神と程遠い」クルマを好むようになった。
プリウスなどは代表格だね。
良いクルマだと思うけどホイップクリーム山盛りだぜ。
でも捨てたものじゃなくて、
本物の味を家族の影響を受けて、
味わい続ける若者もいる。
懐かしい良き味のクルマで、

久しぶりのドライブエクスペリエ(DE)だったけど、
自己流の「癖」が染みつく前だと、
呑み込みが驚くほど早い。
男女問わず若いほうが柔軟に物事を受け入れ、
間違った癖がスルスル抜ける。
ところが、
抜けやすいということは、
沁み込みやすいとも言えるので、
据え切りの反復練習を欠かさず続けるよう助言した。
貴重な丸目のプレーンなセダン、
是非末永く飼ってあげてね。
また会いましょう。
今日は色々な予約があり、
忙しい一日だった。
その合間を縫って、

カスタードクリームのような味わいを楽しんだ。
撮影が遅れ、
岐阜から来訪された棚橋社長と永井さんを、待たせることになってしまった。
申し訳ありません。

ステキなお土産をありがとうございます。

本物が匂い出てるね。

特に拘りの和菓子だと言う。

早速封切ると、

ほう!

その時代から続くブランドには、

日本人の心のお菓子、
とても美味しく戴きました。


棚橋社長からプレミアムな逸品を頂戴した。
包装紙を見ただけで、
その店の成り立ちが容易に分かる。

中身は、
何とこの菓子屋で、
一年に一度しか作らぬ、


鈴の形をした、
とても上品な最中が現れた。

これは意味深い。
1900年のパリ万博といえば、
若きポルシェ博士が、
ダイムラーの技術者として、
世界初のハイブリッド車を作って出品した博覧会だ。
100年以上前のクルマの世界は、
意外に現在と直結していて、
シュツットガルトの博物館を訪れると、
大いなる刺激を受ける。

やはり他にはない凄味があるね。
餡の味も昔とは違ってきてる。
小豆の質が変わったからだろう。
強く逞しい味から、
均質で安全な味への変化だが、
戦後の日本人に植え付けられた、
なまやさい多食の文化による、
昆虫に対する嫌悪感の増加も根っこにあるかもしれない。
本当に日本人って本質的に、
物凄く変わっちゃったね。

とても美味しく戴きました。

棚橋さん、
ありがとうございます。
それでは今日の動画を楽しんでほしい。
明日も寒い一日になりそうだ。
皆さん、
お体大切に。
明日もよろしくお願いします。
by b-faction
| 2024-03-05 22:00
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