火の国

アウトバックの予防整備が完了し、

高速テストの依頼を受けた。

ルミネセントな計器盤をリセットし、

高速道路に滑り込んだ。

いつもの中間地点に着くと、

年に一度の花火祭りが幕を開けようとしていた。

女将さんの「見ていきなさいよ」という暖かい誘いだが、

首を縦に触れなかった。

大事なテストの真っ最中だ。

主要部分をチェックして店に入ると、

カウンターに凄いオーラを出すヘルメットがある。

これって、

ひょっとしてこの店の大将が打ち上げるの？

そう聞いたら、

「そんな甘いもんじゃないよ」と笑って言った。

傍らにあったパンフレットを出して、

「この役だよ」と言うではないか。

火の国に嫁ぐアウトバックに相応しい、

旅立ちのプロローグか。

絶好調だ。

無事帰還し、

最終チェックを受けた。

小野さん、

仕上がりは上々です。

お気をつけてお越しください。

今日もレガシィのテストが続いた。

まだ課題はあるけれど、

基幹性能とも絶好調。

出力が大きくて豊かな走行フィーリングが楽しめる。

五代目レガシィの熟成モデルだ。

レヴォーグに先立ち搭載された直噴ターボユニットは、

今のエンジンとは異なる凄味を持つ。

その先には六代目も控えている。

一般路というよりむしろ、

江戸時代の面影を残す狭い道路を走りながら、

熟成した五代目サルーンの魅力を堪能した。

是非動画でご覧いただきたい。

それでは、

また明日。