ベントレーについて
2006年 11月 22日
英国の超高級車ブランド。かつては、ロールスロイスの兄弟として、
高級スポーツカーの頂点にあった。
現在、ロールスロイスはBMWに買収され、ベントレーはフォルクスワーゲンの傘下で、
超高級車を造り続けている。
セダン型が頭の中にすんなり浮かぶ人なら多いだろうが、
「コンチネンタルGT」と言われても、
高級スポーツカーの頂点にあった。
現在、ロールスロイスはBMWに買収され、ベントレーはフォルクスワーゲンの傘下で、
超高級車を造り続けている。
セダン型が頭の中にすんなり浮かぶ人なら多いだろうが、
「コンチネンタルGT」と言われても、
頭にピンと来ないかもしれない。
このスポーツクーペ、実は驚くほどすごいスペックを持っている。
ある先輩が今年それを購入した。
「こういう車も経験しておけ」、というご好意に甘え、
一日お借りして、心行くまでその性能を味わう事ができた。
そして、欧州のクルマの文化性と、プレミアムとは何かと言うことも学ぶ事ができた。
基本性能はどのようなものかというと、
エンジンはフォルクスワーゲン製の6リッターW12気筒ツインターボエンジンを搭載している。
トランスミッションはパドルシフト付6速オートマチッをティプトロニクスで制御しているようだ。
変速感がポルシェに近いのでそうではないかと思う。
贅沢に造り込まれたボディは全体で約2.5トンあるが、
フルタイム4WDの駆動システムと相まって、200Km/hオーバーの世界に軽々と車を引っ張り上げる。
また、特にこのクルマに関していえば、
マンソリーというチューナーによって、
さらにスペックが、引き上げられている。
GT63という名前が示すように、標準車の560馬力から630馬力に最高出力を向上させている。
エンジンのコンピューターチューンを基本に、内部にも手を加え最大トルクは66.1から75kg・mへアップさせている。
スバルで言えばインプレッサのSシリーズのように、更に性能が引き出されたクルマだろう。
これらの事に、あまり詳しくないので、推察の域を出ない。
このクルマのオーナーは、その辺りの細かい事は無頓着で、
「まあ、とにかく乗ってみればすぐわかるだろう」
とキーを手渡された。
マンソリーGT63の最高出力と最大トルクは物凄い数値だが、
これを今月発表したインプレッサspec C typeRA-Rと比較すると、
パワーウエイトレシオは0.5上回るが、トルクウエイトレシオは逆に0.5下回る。
ということは、
軽量なハイパーインプレッサをある程度乗りこなせれば、
このクルマを操るっことも難しくは無さそうだ。
ベントレーのスペックに対して少し余裕が持てる。
メーターは340Km/hまで表示されている。
直線が延々と続く、ターマック路面なら、
300Km/hで巡航できることは、ほぼ間違いなさそうだ。
「このエンジンは、600馬力以上の強烈なパワーを持っている」
「Sモードで加速するときは、強烈なGがかかるから気をつけろ」
とオーナーから、アドバイスを受けていた。
けれども実際に乗ってフル加速した感じでは、
不安定になるような要素は何もなく、
良く躾けられた、安定感のあるシャシー性能だ。
とにかく、この車のエネルギー総量は段違いに大きいので、
乗る者にとってもそうだが、周りに対する威圧感も相当ある。
文化性というものが、正に問われるのはこの部分だと思う。
3000万円近い車を維持することができる「人間力」があるということは、
それに相応しい「社会性」を持ち合わせていて、しかもそれがさりげなく表現できることだ。
そこから、「似合う」という最も重要な結論が導き出されるのではないだろうか。
こうしたヨーロッパのクルマ造りにおける伝統文化を、
日本人が造り手として学ぶことは非常に重要で、
知らなければいけない事が、まだまだたくさんある。
ただ、そこから学んだことを、日本人として咀嚼してから、
クルマ造りの中に、我々らしく表現しないとだめだろう。
独りよがりに、プレミアムと言ったところで、模倣はすぐ馬脚を現す。
この英国のブランドを今、所有しているのがVWで、
なぜそれに意味があり、許されるのか実際に運転してみて初めてわかった。
今、英国には大きな自動車メーカーが一つもなくなってしまった。
けれども、英国の人たちはたぶんそれほどそのことを問題にしていなくて、
今調子の良い、力のある同系統の民族がそれを引き継いで育てるのなら、
悠々としているのかもしれないと。
プレミアムという言葉の持つ意味は、
お値段も高いが付加価値が高く、
それを持つものに大きな喜びを、与えてくれるものだ、と思っている。
ただ、もう一つ大切なことがあって、それは何かというと、
「どれくらい長く続いているか」という裏付けが、
しっかりあるということではないだろうか。
世界最高級のプレミアムクーペは、非常に魅力的で、
恐ろしく速く目的地まで走る事ができる。
高速域に到達すると、車高は自動的に下がり、リヤスポイラーもせりあがる。
長距離運転でも疲れないよう、上質な皮をふんだんに使ったスポーツシートには、
エアマッサージャーがランバーサポート部に装着されている。
ただ、そういったプレミアム装備により、背負っているものが非常に大きいのも、
また事実で、
この車は2.5トンもの重量になっている。
それをどう思うかは、それこそ乗り手の価値観だ。
プレミアムを極めるためには、それ相応のブランド力と、
他と明らかに違う性能を組み合わせ、最強の方程式を生み出す事が重要だ。
何年も前に、VWがW12気筒エンジンを開発したとき、
いったい何を考えているんだろうと、いぶかしく感じた。
しかしこうしてベントレーに乗ってみて、
「こういう手もあるんだな」と納得できた。
それにしても、これぐらい桁外れの価格で、
量産車とはまったく違う考え方に従って生産されたクルマには、
魂が宿っているのも事実だ。
誤解を招くかもしれないので言い方を変える。
軽自動車にだってもちろん魂はある。
けれど、
このクルマとの別れ際には、強い「氣」を感じた。
これには流石に驚いた。
抜群の女性と「ローマの休日のように」デートして・・・
「もう時間だよ、送って行くよ」と、帰そうとしたら・・・
コイツがニクイ悪戯をするんだな。
実に可愛いことに・・・
言葉では、上手く説明できないけど、
懐かれたからだろうか。
こういうところは、ちょっと嬉しいね。
クルマに「イヤイヤ」をされたのは、
初めての経験だった。
このスポーツクーペ、実は驚くほどすごいスペックを持っている。
ある先輩が今年それを購入した。
「こういう車も経験しておけ」、というご好意に甘え、
一日お借りして、心行くまでその性能を味わう事ができた。
そして、欧州のクルマの文化性と、プレミアムとは何かと言うことも学ぶ事ができた。
基本性能はどのようなものかというと、
エンジンはフォルクスワーゲン製の6リッターW12気筒ツインターボエンジンを搭載している。
トランスミッションはパドルシフト付6速オートマチッをティプトロニクスで制御しているようだ。
変速感がポルシェに近いのでそうではないかと思う。
贅沢に造り込まれたボディは全体で約2.5トンあるが、
フルタイム4WDの駆動システムと相まって、200Km/hオーバーの世界に軽々と車を引っ張り上げる。
また、特にこのクルマに関していえば、
マンソリーというチューナーによって、
さらにスペックが、引き上げられている。
GT63という名前が示すように、標準車の560馬力から630馬力に最高出力を向上させている。
エンジンのコンピューターチューンを基本に、内部にも手を加え最大トルクは66.1から75kg・mへアップさせている。
スバルで言えばインプレッサのSシリーズのように、更に性能が引き出されたクルマだろう。
これらの事に、あまり詳しくないので、推察の域を出ない。
このクルマのオーナーは、その辺りの細かい事は無頓着で、
「まあ、とにかく乗ってみればすぐわかるだろう」
とキーを手渡された。
マンソリーGT63の最高出力と最大トルクは物凄い数値だが、
これを今月発表したインプレッサspec C typeRA-Rと比較すると、
パワーウエイトレシオは0.5上回るが、トルクウエイトレシオは逆に0.5下回る。
ということは、
軽量なハイパーインプレッサをある程度乗りこなせれば、
このクルマを操るっことも難しくは無さそうだ。
ベントレーのスペックに対して少し余裕が持てる。
メーターは340Km/hまで表示されている。
直線が延々と続く、ターマック路面なら、
300Km/hで巡航できることは、ほぼ間違いなさそうだ。
「このエンジンは、600馬力以上の強烈なパワーを持っている」
「Sモードで加速するときは、強烈なGがかかるから気をつけろ」
とオーナーから、アドバイスを受けていた。
けれども実際に乗ってフル加速した感じでは、
不安定になるような要素は何もなく、
良く躾けられた、安定感のあるシャシー性能だ。
とにかく、この車のエネルギー総量は段違いに大きいので、
乗る者にとってもそうだが、周りに対する威圧感も相当ある。
文化性というものが、正に問われるのはこの部分だと思う。
3000万円近い車を維持することができる「人間力」があるということは、
それに相応しい「社会性」を持ち合わせていて、しかもそれがさりげなく表現できることだ。
そこから、「似合う」という最も重要な結論が導き出されるのではないだろうか。
こうしたヨーロッパのクルマ造りにおける伝統文化を、
日本人が造り手として学ぶことは非常に重要で、
知らなければいけない事が、まだまだたくさんある。
ただ、そこから学んだことを、日本人として咀嚼してから、
クルマ造りの中に、我々らしく表現しないとだめだろう。
独りよがりに、プレミアムと言ったところで、模倣はすぐ馬脚を現す。
この英国のブランドを今、所有しているのがVWで、
なぜそれに意味があり、許されるのか実際に運転してみて初めてわかった。
今、英国には大きな自動車メーカーが一つもなくなってしまった。
けれども、英国の人たちはたぶんそれほどそのことを問題にしていなくて、
今調子の良い、力のある同系統の民族がそれを引き継いで育てるのなら、
悠々としているのかもしれないと。
プレミアムという言葉の持つ意味は、
お値段も高いが付加価値が高く、
それを持つものに大きな喜びを、与えてくれるものだ、と思っている。
ただ、もう一つ大切なことがあって、それは何かというと、
「どれくらい長く続いているか」という裏付けが、
しっかりあるということではないだろうか。
世界最高級のプレミアムクーペは、非常に魅力的で、
恐ろしく速く目的地まで走る事ができる。
高速域に到達すると、車高は自動的に下がり、リヤスポイラーもせりあがる。
長距離運転でも疲れないよう、上質な皮をふんだんに使ったスポーツシートには、
エアマッサージャーがランバーサポート部に装着されている。
ただ、そういったプレミアム装備により、背負っているものが非常に大きいのも、
また事実で、
この車は2.5トンもの重量になっている。
それをどう思うかは、それこそ乗り手の価値観だ。
プレミアムを極めるためには、それ相応のブランド力と、
他と明らかに違う性能を組み合わせ、最強の方程式を生み出す事が重要だ。
何年も前に、VWがW12気筒エンジンを開発したとき、
いったい何を考えているんだろうと、いぶかしく感じた。
しかしこうしてベントレーに乗ってみて、
「こういう手もあるんだな」と納得できた。
それにしても、これぐらい桁外れの価格で、
量産車とはまったく違う考え方に従って生産されたクルマには、
魂が宿っているのも事実だ。
誤解を招くかもしれないので言い方を変える。
軽自動車にだってもちろん魂はある。
けれど、
このクルマとの別れ際には、強い「氣」を感じた。
これには流石に驚いた。
抜群の女性と「ローマの休日のように」デートして・・・
「もう時間だよ、送って行くよ」と、帰そうとしたら・・・
コイツがニクイ悪戯をするんだな。
実に可愛いことに・・・
言葉では、上手く説明できないけど、
懐かれたからだろうか。
こういうところは、ちょっと嬉しいね。
クルマに「イヤイヤ」をされたのは、
初めての経験だった。
by b-faction
| 2006-11-22 13:28
| 社長の活動
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